日本ノーベル株式会社

ISO26262における機能安全認定支援サービスを開始
- TCL2~3に想定されるソフトウェアツールの検証及び、認定支援レポートを作成 -

日本ノーベル株式会社(本社:東京都北区、代表取締役社長:鈴木祥夫、以下日本ノーベル)は、ISO26262 において ASIL(Automotive Safety Integrity Level)が C 以上と分類されるシステム開発で、コンパイラなど TCL (Tool Confidence Level) が2~3 となるソフトウェアツールの検証を行うサービスを開始します。検証結果だけではなく、検証の妥当性を示すためのドキュメントや、不具合の回避策といったデータも盛り込んだ、ツール認定支援レポートを作成いたします。

◇背景

ISO 26262では、自動車のブレーキ機能など、より高い安全性が求められるASIL C以上と分類されるシステム開発において、開発システムに影響する可能性が高いTCL2~3に該当するソフトウェアツールを用いる場合、ASILに応じた方法で、安全性を確認しなければなりません。ASIL-C以上に該当するシステム開発では、TCL2~3のソフトウェアツールに対して、「ソフトウェアツールの検証」か「安全規格に従った開発」が強く推奨されます。しかし、非常に多機能で複雑なソフトウェアのテストを網羅的に行うと、組み合わせテストは膨大な量になります。

そこで弊社では、ソフトウェアの第三者検証で培った経験や技術を活かし、効果的・効率的なテストケースを設計し、テストを実施いたします。既にサービスを展開しているコンパイラのツール認定支援サービスのノウハウを活かし、認証機関に対して説得力のある検証データと回避策を含むツール認定支援レポートを提供いたします。その後の認証機関からのお問い合わせ対応も行い、お客様のソフトウェアツール認定の支援を行います。


◇本サービスの、主な内容は以下の通りです。

●サービス対象範囲

ISO26262においてASIL C以上と分類されるシステム開発で、コンパイラなどTCL2~3となるソフトウェアツールの検証。

● サービス内容

(1) 該当ソフトウェアの検証

機能仕様、マニュアル、ユースケースから、運用を想定した効果的・効率的なテストケースを作成する事により、膨大な組み合わせテストではなくても、認証機関に対して説得力のある検証データと回避策を提供いたします。また、テストケースの絞り込みにより品質検証を短期間で行うことができ、ソフトウェアの検証に関わるコストを削減する事が可能となります。

(2) ソフトウェアツール認定支援レポートの作成

ISO 26262:2011 で要求される下記の内容を含む英文レポートを作成いたします。

  • 検証環境 (11.4.4)
  • 検証の妥当性の説明 (11.4.5)
  • 検証データ (11.4.9 a)
  • 不具合の回避策の作成 (11.4.9 b)

※( ) 内は ISO 26262:2011 で要求されている章番号です。

(3) 認証機関のお問い合わせ対応

ツール認定支援レポートの指摘事項を反映いたします。


<コンパイラ評価サービスと、機能安全認定支援サービスの関連について>

● 1995年『コンパイラ評価サービス』を開始

弊社は半導体メーカー様向けに、1995年、コンパイラの評価サービスを開始しました。以降、約20年近くにわたり、お客様に代わって開発に用いるコンパイラの品質評価を行っており、コンパイラのリリース前の検査や受け入れ検査等にご利用いただいています。

● コンパイラ評価サービスの特徴

コンパイラの不具合解析に精通したスペシャリスト・高速なテスト環境・世界最大規模 のコンパイラテストシステムを用いて、お客様に代わってコンパイラの不具合を解析し、不具合が確認できるソースコードをピンポイントで提供しています。

● 世界最大規模のテストプログラム

コンパイラは非常に高度なソフトウェアです。そのためコンパイラのテストには膨大な組み合わせを網羅したテストケースを必要とし、それこそ天文学的な組み合わせ数となります。私どもは日々テストケースの拡充に努めており、その結果開発されたコンパイラテストシステム(ACTEST)は、コンパイラの評価システムとしては、世界最大の規模を誇っております。

● ISO26262におけるコンパイラ評価

コンパイラは組み込みシステム開発では必ずと言っていいほど使われるため、不具合があった場合、そこから生成される実行モジュールが、ステアリングやブレーキなどの誤作動を引き起こす可能性があります。また、コンパイラのビルド時にこの不具合をシステマチックな方法で検証することは難しく、検査の工程で不具合を検出することになりますので、TCLは3とするのが妥当です。しかし、非常に多機能で複雑なソフトウェアといえるコンパイラツール群の品質を検査し、ツール認定レポートをユーザーの自身作成するのは困難です。

● 2012年にコンパイラのツール認定支援サービスを開始

弊社では、ISO26262制定を機に、コンパイラの検査結果だけではなく、規格で求められている弊社検査の妥当性を示すためのドキュメント(言語規格に対する検査対応表やテストスイートの作成指針など)や不具合の妥当性などといったデータも盛り込んだ、コンパイラのツール認定支援レポートの作成を2012年より開始しました。

● コンパイラ以外のソフトウェアツールの認定支援

コンパイラのツール認定支援サービスによる経験とノウハウを活かし、コンパイラ以外のソフトウェアツールに対象範囲を広げた機能安全認定支援サービスを開始することとなりました。


※2013年3月時点、当社調べ

関連ページ

機能安全認定支援サービス ホームページ

http://www.jnovel.co.jp/service/functional-safety/

著作権表記

(C) 2013 Japan Novel Corporation

サービス名表記

サービス名: 機能安全認定支援サービス

日本ノーベル株式会社 概要(2013年3月末現在)

設立: 1980年4月9日
資本金: 1億円
代表取締役社長: 鈴木祥夫
従業員数: 115名
本社所在地: 東京都北区王子2-30-2
事業内容: ソフトウェア開発、システム開発などの各種サービス提供
会社ホームページ: http://www.jnovel.co.jp

日本ノーベルは独立系のソフトウェア会社です。ITで日本のものづくりを支える力になろうと1980年に創業し、以来FAシステムや計測制御など、産業分野の省力化、合理化ニーズに応えるトータルソリューションを提供してまいりました。近年は培ってきた技術力をベースに、コンパイラ評価サービスや組込みソフトウェア自動テストシステムQuality Commanderなどのオリジナル製品・サービスを開発、提供しています。

お問い合わせ先

日本ノーベル株式会社 営業本部 担当:松尾
TEL:03-3927-8801 FAX:03-3927-8802
E-mail:salesjnovel.co.jp