MQTTはパケット量を抑えたメッセージのやりとりができ、IoTデバイス監視と相性のいいネットワーク・プロトコルです。開発検証サービスではMQTTを活用したIoTデバイスの監視システム構築をしており、多数のIoTデバイスの監視システムを最低3か月の期間で構築することができます。
本ページでは、技術的なMQTTの優位性やメッセージモデルと、実際に構築した監視システム事例やその応用システムを紹介しています。お客様専用のデバイス監視システムを構築したいときに、参考になれば幸いです。
MQTTはMessage Queue Telemetry Transportの略で、非同期に1対多数の通信(publish/subscribe)ができる軽量なメッセージプロトコルです。モバイルネットワークやWi-Fiのように不安定になる可能性がある通信環境や、性能が高くないデバイスを考慮しているのが特徴で、TCP/IPをベースにつくられています。多数のIoTやM2Mデバイスの制御に向いており、サーバ側からのデバイス管理はもちろん、IoTデバイス同士の通信も可能です。
下記3つの要素で構成されたネットワークで、複数の端末をbrokerに接続することで1対多の通信が実現可能です。
publisher |
メッセージを生成しbrokerに送信(publish)します。 publisherは後述のsubscriberとして動作することも可能です。 例) IoTデバイスに接続されている気温・湿度センサのセンシング情報の送信。
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broker |
publisherから送信されるメッセージを受け取ります。 送信されたメッセージを所望するsubscriberが接続中であれば配信します。 例) publisherから気温・湿度のセンシング情報を受信したが、subscriberは湿度のみを所望しているので、湿度のみを該当端末に配信する。
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subscriber |
所望するメッセージをbrokerに登録することで、登録したメッセージを受信できるようになります。 subscriberは前述のpublisherとして動作することも可能です。 例) IoTデバイスから送信されるセンサの湿度を登録(subscribe)することで、湿度のセンシング情報のみを受け取ることができます。(温度も必要であれば同様に気温を登録することで受け取ることができるようになります)
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屋外に設置したセンサデバイスと屋内にある外気温判定・収集装置から送受信されるメッセージのやりとりをMQTTネットワークで構成しています。収集した湿度・外気温データをもとに散水指示をだすことによって、暑熱環境改善や環境データ収集が期待できます。
開発検証サービスではMQTTを活用し、以下のようなシステム構築(オンプレミス/クラウド)が可能です。
定周期で該当装置への問い合わせ信号を発信し、応答がない装置に対するリブートなどの復旧試行システムの開発。
超音波センサやカメラの情報を収集し、自律的な異常検知システムの開発。
多数のセンサデバイスから送信される測定データを自律的に解析しフィードバックするソリューションの開発。
測定装置に設置したGPS(GNSS)の測位情報を収集し、追跡対象物の移動量や移動時間を測定するソリューションの開発。
暗号化された専用のメッセージングサービスへの置き換え。
上記に当てはまらなくても、IoTやM2Mに関わるご要望は適宜提案可能です。ぜひご検討ください。
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