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エプソン販売株式会社様は、セイコーエプソングループで、国内向けにエプソン製品の販売や卸売、サポート等をされています。 主な取扱い製品はプリンター、スキャナー、液晶プロジェクターなどの情報関連機器であり、それぞれの分野におけるリーディングカンパニーとして、家庭やビジネスなどあらゆるシーンで活躍されています。
ActViewは直行直帰する業務の割合が多い社員を対象に、実労働時間を管理する目的で利用しています。主な利用者は外勤の営業職で、一部がマネージャーです。マネージャーは出張時などに利用しています。現在利用中のライセンスはちょうど1000名になります。
社内では親会社のセイコーエプソンと共通の勤怠工数管理システムを使用しており、そちらはPC上で打刻します。ActViewでは直行直帰などPCでの打刻が行えない場面で、始業と終業の打刻を行います。
ActViewで打刻すると、勤怠管理システムに入場時刻、退場時刻が入ります。ただ、そのままの状態では勤務として確定されていない状態で、勤怠時間と差があれば修正してその日の勤務を確定します。
例えば遠隔地へ直行する際、通勤圏内以上に移動時間がかかった場合は、一部を労働時間に算入する必要があります。このような場合は、現地での打刻時刻が出勤時間とはなりませんので、差を修正してその日の勤務を確定します。
現在、利用者の約6割がフィーチャーフォン、4割がスマートフォンです。個人向けの営業にはiPhoneを貸与していますが、法人向けの営業などは主にフィーチャーフォンを使用しています。
2年前まで紙による報告書にて勤怠管理を行っていました。営業はみなし労働時間制をとっていたのですが、会社としては、直行直帰の場合もしっかりと時間で管理を行っていこうという方針になりました。このような中、「外勤者の実出退勤時間を管理するシステムがあれば時間管理できるのでは」という声が労働組合の方からも挙がっていました。
また、親会社のセイコーエプソンで勤怠工数管理システムを導入したという経緯もあり、社内での打刻はそちらと連携して行うことになりましたが、直行直帰は打刻できないという問題があり、外勤者が出先で打刻できるシステムを検討することになりました。
シンプルに打刻できるということと、親会社の勤怠工数管理システムとのデータ連携といった点、あとはコスト面もありますね。
あまり多機能は求めていませんでした。同様のサービスで、勤怠管理が一緒になったシステムが多いのですが、コストが高くなってしまったり、2つのシステムを別途運用する形になってしまいますので…。
勤怠管理はグループ共通のシステムを使用し、打刻だけをActViewで行う、というシンプルな運用になりました。データ連携部分もカスタマイズはしておらず、そのままActViewのCSVデータを取り込んでいます。
データ連携については、親会社の情報化推進部からも、連携の準備や設定がやりやすいといった点がメリットとして挙げられ、最終的に導入が決まりました。
当初は「打刻するのは多少面倒だ」という声はありました。しかし組合も含めて進めてきたことでしたので、システム自体が必要ないという声はあまりなかったですね。
打刻するときに位置情報を入れるという事については、「監視されているんじゃないか?」という気持ちの面での抵抗はあったようです。しかし、実は位置情報については通常の勤怠管理には使用していないんです。この1年で1件か2件、マネージャーの方から「位置情報を見たい」という要望はありましたが、その程度です。監視するということはある意味信用していないということの裏返しにもなってしまいますし、行動管理がイコール業績アップにつながるというわけではないので。
ただ、元々そこまで想定していなかったのですが、位置情報を行動分析として使えるのでは?という話はあります。直帰する際どのあたりから帰ってくることが多いのかとか、今日行った人はどのくらい離れているのかなど、まだ手はつけていないですが、管理以外の分析という面にも使えるのではと考えています。
簡単なシステムですから特にはないですね。個人向けの営業にはiPhoneを貸与しているのですが、最初からホーム画面にショートカットのアイコンを配置してあります。ですので、それをポンと押して、IDとパスワードを入れればあとは打刻時間を入れるだけですので簡単です。
本人が意識的にボタンを押して打刻する必要があるので、打刻忘れがまだ少し多いのは課題ですね。実は、勤怠システム上に打刻データがなかった場合は、打刻がない理由、または打刻時刻に差がある理由を入力しないと、月の勤怠を締められない、という制限をかけています。そういったところで工夫しながら多少は良くなってきたと思います。
あとは若手の社員に多いのですが、「そんなに仕事できるわけじゃないのに、残業をあんまりつけるのも悪いな…」といった気持ちから、本当は20時21時まで仕事しているのに17時に打刻してしまうというケースですね。打刻情報や位置情報ではこのようなサービス残業などは追えないので、これも課題として残っています。どんな内容であっても業務であればきちっとつけてくださいね、と新人研修でも言い含めているのですが…。
逆のパターンで「17時までやりました!」と言って実は15時には家に着いていた、というケースも考えられますが(笑)そういった例はあまりないですね。どちらかといえば前者の方が問題です。会社としては、賃金不払いのリスクの方が高いですからね。
会社として「勤怠管理をちゃんとやっていくんだ」 という意志は伝わっていると思います。まずは、正式な時間で打刻をきちんとしてもらうという習慣と、データとしてきちんと管理して反映させる。これを100%により近づけることが重要かと。これがまず最初のステップかと思います。
中村様、この度はご協力ありがとうございました。