EcoLyzer環境データ統合管理システム

導入事例:株式会社小泉様

EcoLyzerを導入いただいた経緯や活用法について、お話を伺いました。

User Profile:

株式会社小泉様は、住宅設備に関する総合商社として、管工機材からキッチン、バス、太陽光発電まで、多種多様な商品を提供されています。環境対策にも早くから取り組まれており、省エネルギー診断を通して経済効果の高い製品の提案を行う、コンサルティング事業もされています。また、土壌汚染の浄化事業など、環境問題の解決に向けた活動も積極的に行われています。

「重視しているのは、エネルギー使用量と車の保有台数です。特に電力は重点的に管理しています。」

EcoLyzerの利用状況についてお聞かせください。

環境データの管理は主に2名で行っています。現在は小泉グループの133拠点が管理対象となっています。入力状況の確認作業は毎月、エネルギー集計作業を年1回行っています。ただ入力状況の確認は、繁忙期には不定期になることもあります。あとは営業所からのメンテナンス要望に応じて随時対応しています。
管理項目の中で重視しているのは、エネルギー使用量と車の保有台数です。特に電力は重点的に管理しています。

どういった背景で、環境データ管理システムを必要とされたのでしょうか?

改正省エネ法が平成22年4月に施行され、中小企業へのエネルギ一規制が強化されると予測しました。小泉は、子会社制による独立運営によってグループ構成されています。改正省エネ法では、事業場単位から企業単位によるエネルギー使用量規制となりました。将来的には、企業単位からグループ会社単位での規制強化に拡大することが推測されます。今後の規制強化への対策として、各子会社、グループ全体でのエネルギー使用量(原油換算)が現在どの程度あるのかを把握し、規制基準(原油換算1500kL)を超過し、届け出の対象に該当するのかを確認する必要があると考え、エネルギー管理システムを導入するに至りました。

当初は社内で暫定的に作成したシステムを使用していましたが、入力機能のみの簡易なシステムでしたので、毎月締め日の5日間はチェック作業に追われていました。入力する側も、どの月が未入力かわからず、未入力の拠点に対して督促メールを出すといった業務も発生していました。

「今後の規制内容に応じたエネルギー管理ができる汎用性のあるソフトであると評価しました。」

EcoLyzerのどこに関心を持たれましたか?

小泉グループでは、自動車を全体で約1200台保有しており、輸送に係わる措置(荷主分野)の規制にも同時に対応しなければならないと判断しました。そのため、通常の工場・事業場に係わる措置での電気・ガスなどの光熱費管理のみだけではなく、自動車の管理も含めたエネルギー管理が必要となります。更に、国への届出書、東京都などの地方自治体への届出書の作成も必要になってきます。EcoLyzerには、自動車も含めたエネルギー管理ができ、国などへ届出書が自動的に作成する機能もあり、更にカスタマイズによる機能付加も可能であることから、今後の規制内容に応じたエネルギー管理ができる汎用性のあるソフトであると評価しました。

他社のサービスもあるなか、なぜEcoLyzerを選ばれたのですか?

エネルギ一管理システムを導入するに当たって、3社の製品を比較検討しました。管理機能、汎用性、投資金額を総合的に評価し、EcoLyzerが今後のエネルギー管理をする上で汎用性・拡張性があると判断し、投資金額も抑えて導入することができることから、採用するに至りました。

導入に対して、社内の賛成は円滑に得られましたか?

社内での反対は特にありませんでした。今後の国の施策に対応していかなければならないという意識が高く、対外的なアピールとして地球温暖化対策に取り組んでいますという姿勢を示すにはよい機会であると考えていましたので、今回のEcoLyzer導入は円滑に進められました。

「毎月133拠点のデータを識別していた手間がなくなりました。」

EcoLyzer導入後、問題は改善されましたか?

大幅に改善されました。導入前は独自のシステムで全社のエネルギーを管理していましたが、入力者が入力状況を確認できず、入力したはずのデータが無かった、といった問題がありました。また、集計作業は全て手作業で行う必要がありました。入力されたデータは統一IDを持たずに入カ順にエクセルデータとして出力されていたため、毎月入力されたデータを管理側で一つずつ識別し、ソートをかけ整理するなどの膨大な作業を必要としていました。

これまでは毎月これらの作業に5日間ほどかかっていましたが、EcoLyzer導入によりその手間もなくなりました。以前は作業量が膨大だったため、毎月データの整理作業を行わなければ処理しきれない恐れがありましたが、EcoLyzer導入後は未入力拠点のチェックだけで良くなり、後からまとめて確認することも可能となりました。


EcoLyzerの入力チェック機能。未入力の項目は赤く表示される。

「各営業所担当者の負担にならないように、作業を煩雑にしないように工夫しています。」

EcoLyzerの運用を上手く行うために、気を付けている点などはありますか?

拠点が多いので、そのID、パスワードなどの管理やメンテナンスは徹底するようにしています。特に近年では営業所が増加傾向にあり、拠点の新規登録に伴う拠点作成や車の移動などの作業にミスが生じないように心がけています。

営業所は通常業務の合間に入力作業を行いますので、各営業所担当者の負担にならないよう、作業を煩雑にしないように工夫しています。例えば、営業所から本社に車の登録を移動させる場合、マスター情報の登録・変更などは全て管理側で行い、担当者は使用したガソリンのデータのみを入力すれば良いという状態にしています。

また、入力内容を確認し、未入力や入力ミスなどが無いようにサポートしています。入力方法については、社内で使用マニュアルは作成しましたが、初めて使う場合でも、一回手順を見せて説明すれば、大抵理解していただけます。

今後、EcoLyzerに期待されるご要望やご意見がありましたら、お聞かせください。

入力画面で各項目が分割されているのが少し不便に感じます。これが1画面になるとマウスホイールで動かせるようになるので使いやすくなると思います。細かな要望は随時バージョンアップで修正していただいているので、今後も対応いただければと思います。

長期的な要望としては、拡張性のあるシステム作りをお願いしたいです。今後も法律や条例の改正が予想されますので、それに対応できる拡張性を期待します。また、現在は小泉グループ内の使用に留まっていますが、今後はEcoLyzerのシステムを活用し、お客様に利用していただけるようなサービスを展開できればと思っています。

高橋様、高崎様、呉様、この度はご協力ありがとうございました。