Quality Commanderは組込みソフトウェアの自動評価システムです。スマートフォンの自動テストに必要な、ロボットによるタッチパネルの自動操作の他、高度な自動判定機能やデータベース機能、テストシナリオ作成機能などを備えており、従来人手で行っていた、タッチパネル機器の実機テストを自動で行うことができます。
テストシナリオに従い評価対象機器をロボットが自動操作 | 評価対象機器の動作を画像・音声などでキャプチャ | 自動判定を行い、テスト結果をデータベースに保存 |
Quality Commanderではテスト手順を「テストシナリオ」というスクリプトに記述します。主にタッチパネルなどの操作手順と自動判定を繰り返し記述します。他に外部接続したシミュレータの操作などもこのテストシナリオに従って行われます。
スクリーンショットが取れない機種でも、カメラで液晶画面をキャプチャできます。各種フィルター処理、補正アルゴリズムによる画像キャリブレーションを駆使し、歪みやノイズのないきれいな画像を撮影できます。
スカラロボット(水平多関節ロボット)を使用してタッチパネルを自動で操作します。 フリック操作やダブルタップにも対応し、スマートフォンによるフリック入力など、タッチパネルのテスト範囲が広がりました。
タッチパネルを操作する先端部は、表面を傷つけないソフトタイプや、静電容量方式対応タイプなど、操作機器に合わせて選べます。カスタマイズでロードセルを使用した押し圧測定にも対応。背面や側面のボタンは個別にレリーズを配置することで自動操作が可能です。
関連機能
タッチパネルの画面をキャプチャし、操作が期待値どおりに行われたか自動で判定します。新機能のSCSTL判定により位置の定まらないポップアップメニューやスクロールメニューの判定にも対応しました。静止画判定だけでなくOCR判定や、操作音などの音声をマイクで集音して音声判定も行えます。
画面のキャプチャはカメラ撮影と信号線出力のどちらも使用できます。長時間の動画監視を行う場合は常時監視ツールを使用します。
テスト内容はデータベースに記録されます。何千何万というテスト項目であっても、NG箇所を瞬時に確認できるのが自動テストの強みです。判定箇所は静止画、音声でそれぞれ記録されており、リプレイが可能です。 結果を集計してCSV出力やレポート印刷することもできます。
また、Webベースでフリーのテスト管理システム「TestLink」とも連携し、Quality Commanderでのテスト実行結果を「TestLink」のテストケースに自動登録することもできます。
Quality Commanderのテストシナリオに基地局シミュレータへの接続コマンドを記述すれば、発着信、メール送受信などを自動でテストできます。 基地局シミュレータを制御して、割り込み着信を行うこともできます。
シミュレータだけでなく、PCとの連携試験や、携帯電話との電話発着・信メール送受信の試験など、複雑な連携試験も自動化することができます。
通常ロボットの操作には高度な知識や技術が要求され、ロボット専任者が必要となります。Quality Commanderでは押したい位置をPC画面上でマウスクリックすればそこをロボットがタッチするなど、ロボット制御をテスト担当の方が簡単に操作できるよう工夫しています。
ロボットへの命令は、座標指定だけでなく、形状を探して押すPLOTS、文字を探して押すPLOT OCRなど、複雑な操作を簡単に指示できるようになっています。
Quality Commanderのテストシナリオはマウス操作で簡単に作成できます。もちろん、テキストエディタのように直接編集することも可能です。
関連機能
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